とっておく

ねえ

帆のようなホテルと、
71階のホテルに行ったから、
観覧車の目の前のホテルで、
3大ホテル制覇だわ

と、私は言った

あなたは言うの

「では、特別な時にとっておこう

これから2人

長いんだからさ」

中1の夏

暑かった夏の日に

私服のあなたを見かけたことがあった。

心臓がバクバクして、

あなたは素敵すぎていて、

私は前髪を切り過ぎていて、

うつむいたまま

通り過ぎたのだった。

あなたのすべて

濃紺のスーツ姿が似合うところも、

左利きのところも、

ブラックコーヒーが好きなところも、

ワンオクを聴くところも、

ほんの少し猫背なところも、

命令口調も、

笑顔も真顔も、

全部が 全部が

大好きよ。

71階

帆のようなホテルも

観覧車も

まるでおもちゃのような夜景

「いいから そこに 座りなよ」

窓際で 脚を広げて

ものすごく恥ずかしい

ことをしている私たち。

Long & Winding Rd

それぞれに

人に言えないほど

苦しい20代を過ごしていたんだね

でも私は今

あなたとこうやって抱きあえるなら

それも悪くなかったと

思うんだ